富山県立山町発注の公共工事をめぐる官製談合事件で、町の職員と設計会社の役員が逮捕されて30日で1週間。富山県警は容疑者らの間で金銭の受け渡しがあった可能性も視野に全容解明を進めています。
官製談合防止法違反などの疑いで逮捕・送検されたのは、立山町教育課の係長宮越貴浩容疑者(50)と、富山市の押田建築設計事務所の常務・森一夫容疑者(75)です。

警察によりますと、宮越容疑者は町が去年4月に実施した「グリーンパーク吉峰新オートキャンプ場」の入札に関する情報を、事前に森容疑者に漏らしたなどの疑いが持たれています。

この施設をめぐり去年行われた入札業務のうち、3件に宮越容疑者が関わっていて、その全てを森容疑者の設計会社が落札。
宮越容疑者は教育課の所属ですが、役場内に4人しかいない建築士の1人で、当初は別の建築士が担当する案も浮上しましたが、宮越容疑者が自ら、全て担当すると申し出ていたといいます。

関係者などによりますと、2人は8年ほど前に仕事を通じて知り合い、宮越容疑者は役場内で、本来、非公開の入札情報を森容疑者に見せていたということです。

警察は、容疑者らの間で金銭の受け渡しがあった可能性も視野に、全容解明を進めています。
