中学生が毎日の通学に持ち運ぶ教科書や荷物は、10キロにもなるといわれています。そんな子どもたちの負担を軽減する取り組みが富山県朝日町で始まりました。

町内の全児童生徒に、1人1台タブレット端末を配布している富山県の朝日町。中学生のタブレット端末には、国語や数学など5教科のデジタル教科書とAI学習ドリルが入っています。このデジタル環境を活かして、朝日町では新たな取り組みをスタートさせました。かばんに入れて家に持ち帰るのはタブレット端末のみ。教科書は学校に置いていき、家庭学習にはタブレットを活用するという取り組みです。
朝日町教育委員会 木村博明教育長:「今ちょうどこれから水筒なども重くなってくるんですね、熱中症対策で。しかも教科書が増えてるんです、小学校でも。中学校なんかは部活動の荷物も増えますので、そういうことから子どもたちの精神的な負担も取り除いていきたいと思います」




朝日町の教育委員会が行った事前のアンケートでは、子どもたちの持ち物の重さは小学生が平均5キロ。部活動の用具が加わる中学生は平均で10キロで、このうち教科書やノートは3.5キロ程度を占めています。そこで、朝日町では19日から5日間、中学生と小学6年生を対象に教科書は学校や家庭に置いてタブレット端末を持ち帰る「らくらく登校ウィーク」を試験的に実施しています。

実際に生徒たちの荷物を見せてもらうと…。


生徒:「こんな感じです。家で勉強するものをタブレットは持ち帰るって感じになってます。教科書とワークと、ノートで入らないくらいの日はありました。部活の帰りとか疲れた時にすごい重いリュックとか背負うと『うわー』ってなる時が多いので、軽くなって、すごいうれしいです」


生徒:「教科書持ってこなくていいっていうのがやっぱ楽っすね。満杯、これがここらへんまで教科書あった。チャリ通(自転車通学)なんで3キロぐらい通ってるんですけど、らくらくウィーク入ったらリュック軽くてチャリも漕ぎやすいっす」
朝日町教育委員会は、「らくらく登校ウィーク」終了後、児童・生徒、保護者や教員にアンケートを実施して効果と課題を検証する予定です。
 







