見ず知らずの3人、偶然が人命を救う…
山田明男さん:「岸壁と漁船の間をチラッと見ると、その人がこの辺りで頭が浮き沈みしているような状態だった」
岸壁と漁船の間は60センチほどの狭い空間。このすき間に落ちてしまい、人が溺れていたのです。
慌てて漁船の浮きにつかまるように呼びかけました。

そして引き上げようとも試みますが、一人では引き上げられず。
山田明男さん:「すみませーん。誰か人が落ちているので助けてくれないか応援頼みたいのでお願いします」

大声で助けを求めました。すると、2人の男女がこの声に気づきます。助けに入ったのは近くの運送会社の社員、平山正進さんと中川幸子さんです。まず山田さんの指示で、中川さんが消防に通報します。


中川幸子さん:「最初どういう風に連絡すればいいか分からなくて。何せ早く助けなくちゃっていう頭しかないもので、早く来てくださいって(消防に)電話したんですけど」


そして、平山さんは山田さんとともにその人を引き上げました。
山田明男さん:「落ちた人を首のところつかんで引き上げて、ここで休ませた」


平山正進さん:「服着ているから重たいでしょ水につかっているし。顔が真っ白の状態で、でも息はしていたから。たまたま、うちらも会社が開いていたから良かったけど、日曜日だと誰もいないからね」


救出されたのは70代の男性。その後病院に搬送され、右肩に打撲はあったものの、命に別状はありませんでした。
