富山県高岡市で水泳教室の最中に、5歳の男の子が死亡した事故から22日で1か月。事故があったその日は、来年の小学校入学のために男の子のランドセルを買いに行く予定だったことが分かりました。事故から1か月、父親が思いを語りました。

亡くなった笠谷拓杜ちゃんの父親:「1か月経ったいまも拓杜(ひろと)のことを考えている。それはいまも変わらないし、これからも変わらない」

5歳の笠谷拓杜(かさやひろと)ちゃんが水泳教室の最中に亡くなった事故から1か月。父親が涙ながらに取材に応じました。

実は事故のあった日は、来年から小学生になる拓杜ちゃんのランドセルを買いに行く予定だったといいます。

亡くなった拓杜ちゃんの父親:「私はこれからも自分たちと拓杜のことを考えていく。単純に私に余裕がないだけなのかもしれないですけど。それが精一杯。いまはそういうことです。スクールの方も再開されたと聞きました。当然再開するにあたって何かしら考えられたと思うので、再発防止に努め、事故を乗り越えてほしい」

事故があったのは先月22日のことです。高岡市木津の「オーパスフィットネスクラブ高岡」のプールで、水泳教室に参加していた5歳の拓杜ちゃんが溺れて、亡くなりました。

浮き具をつけて練習する「水慣れクラス」の子どもたち。拓杜ちゃんも泳ぎに慣れていないこのクラスでした。

事故が起きたのは練習が終わった後の「遊び時間」。子どもたち19人がプールで遊んでいるのを指導員3人が監視。しかし拓杜ちゃんが溺れたことに気づきませんでした。

当時監視していた指導員:「ヘルパー(浮き具)がついている子を見るべきだったけど、ほかの遊んでいる子とかいろいろやっていることに目を奪われてしまった」

現場の監視カメラの映像には拓杜ちゃんが溺れてから救出されるまでのおよそ5分間が記録されていました。溺れたのに気がついたのは近くで遊んでいた子どもでした。

オーパスフィットネスクラブ 形田博之代表:「以前から“お遊びの時間が一番危ないから、監視態勢をとるように”とは重々言っていますし。その点で、溺れるわけはないだろうという過信があったのだろうということだと思います」