ホタルイカを「特産」に打ち出す滑川市は

滑川市は「すべりかわ」と読み間違えられることを逆手に、『「すべりかわ」じゃない「なめりかわ」』『どれをとっても「すべり」無し』として、はずれがない魅力を発信していました。

ホタルイカのはずが、スルメイカが大量に獲れてしまい、思わぬ“期待はずれ”になってしまった滑川市の水野市長は…

滑川市 水野達夫市長:
「イワシよりはお金になるのかなと現場ではそういう話もありましたけどそういった状況で他のものが入ってしまってホタルイカが取れなかったという状況。多少残念な気持ちもありますけどこれから暖かくなってきて大漁を期待したいと思う」

「イワシよりもスルメイカのほうがまだまし」だといいます。

実は去年の解禁日は…。

網にかかったのは大量のイワシでした。漁師によりますと、イワシもホタルイカを食べます。イワシは大きいものでも1キロあたり100円と値段が安いうえ、ホタルイカを傷つけてしまうこともあるため、特にこの時期は歓迎されない厄介モノなのです。

そのため大量にかかるならイワシよりも値段が高いスルメイカの方が、「まだましだ」といいます。

富山県水産研究所 瀬戸陽一さん:
「一番いいのは単価的にはホタルイカがとれるのが一番いいと思うんですけど、マイワシに比べればスルメイカは全国的に漁獲量が低迷している業種なので、スルメイカが取れる分には漁師さんがめちゃめちゃがっかりすることはないと思いますけど。両方とれるのが一番いい」

去年はイワシに悩まされ、今年はスルメイカに…漁師は。

滑川春網定置漁業組合 水橋一仁副組合長:
「全然だめでしたね、残念な結果となりました、去年は初日に50キロが、ことしは59匹やからね。もうやっぱり心配は心配ですけど、期待するしかないからね」

59匹の初物の「ホタルイカ」うち、貴重な10数匹が店頭に並んだ地元の鮮魚店では。

あまりの高値に記念写真を撮る人も

客:「えーすごい。うわあ」

初物のホタルイカに思わず写真を撮る人も。

客:「初めて生きいてるの見られたので。おいしそうに見えました」

「今年も大きいしおいしそうです。買うのはちょっと。ごめんなさい。でも安くなったら毎日買って、酢の物にしたりしてます」

ホタルイカの値段は、なんと1匹300円でした。

鮮魚店の店長:「値段は申し訳ないほど高いです。お客さんには痛手かなと。今後安くなることに期待です。たくさん注文入っているんですよ」

富山県によると、富山湾での事前の調査や海水温などから、ことし県内のホタルイカの総漁獲は1160トンと予想。去年よりは多いものの富山湾内にはホタルイカが少ないとみています。

富山湾のホタルイカ漁は、来月にかけて最盛期を迎えますがホタルイカの街は、今後の巻き返しに期待を寄せています。