「つらい時は休んでいいのです。無理しなくていいのです。自分を追い込んでしまいそうなら、その場から離れてもいいのです」

こう呼びかけたのは、富山県内で約30年間不登校や引きこもりの支援に取り組んできた高和洋子さんの夫で「富山県不登校を考えるネットワーク」の代表を務める高和正純代表です。
高和洋子さんは射水市のNPO法人「はぁとぴあ21」の理事長を務めていましたが、去年9月に64歳で亡くなりました。
洋子さんは、長年電話で不登校や引きこもりなどの相談を受け続けてきました。同じ経験を乗り越えてきた家族たちが体験談やアドバイスをする「親の会」を立ち上げ、自宅や公民館で活動。その後、2013年にNPO法人化し、2016年に支援センター「フレンズ」を開設。
2020年には、不登校だった人の高校卒業の資格取得を支援しようと通信制の高校をつくるなど、行き場のない子どもたちが居心地よく過ごせる居場所を提供、悩み苦しむ親や家族に寄り添ってきました。

生前、洋子さんは、親の会などでこう呼びかけていました。
高和洋子さん:「今の子どもたちと親の世代には感覚に差がある。行かなきゃいけないとか、こうすべきとかというものを親が取っ払うと子どもが変わる」
「つらいとか休みたいとか学校行きたくないとか死にたいとかそういう言葉がちょっとでも出ると無理をさせない。休んでもいいよって伝えるっていうことが大事だと思います」