今こそ “災害に立ち向かった先人の歴史”
そのきっかけとなったのが、1963年、昭和38年の三八豪雪です。数日にわたって降り続いた雪で、県内はいまだかつてない積雪に覆われました。

氷見は3メートル55センチという史上最悪の積雪量でした。この豪雪を機に、住民たちが立ち上がりました。
大火事や豪雪による損傷や倒壊に耐えるため、このエリアに鉄筋コンクリート造の強固な共同建築物を設置し、「防災建築街区」として整備することを決断したのです。

1967年ごろから段階的に建てられたこの長屋式のビル群は、「災害に屈しない」という、当時の人々の決意の結晶でした。

しかし、今回の能登半島地震では、その強固な街並みも被害を免れず、吉田屋を含め、全所有者の同意が得られたビル2棟が解体されることになりました。
先人たちの思いは今も、この街で暮らす人たちのなかで受け継がれています。
竹添英文さん
「今から50年以上前に地元の皆さんが豪雪という災害を乗り越えるために作ってきた歴史がある。僕からすると、そういう話を当時90歳を超えていた地元の方から色々教えてもらって、能登半島地震が起きたときに、災害をきっかけにくじけてしまうのではなくて、それを乗り越えていくっていう、そういった先人のみなさんの思いも聞いていたので、頑張ってこの能登半島地震をみんなで話し合いながら乗り越えていけたらいいな」











