職場での過労死などをなくすための対策を考えるシンポジウムが富山市で開かれ、海外勤務中に過労死した男性の遺族が富山市内で講演しました。

夫を過労死で亡くした中江奈津子さん
「夫が宿舎の自室で亡くなっていたことを告げられました。すぐに過労によって体に異変が生じたのだと確信しました」
11月の「過労死等防止啓発月間」に合わせて厚生労働省が開いたシンポジウムには企業の労務担当者など約100人が参加しました。
講演には、7年前にラオスでの長時間労働の末、くも膜下出血で当時49歳の夫を亡くした東京都の中江奈津子さんが登壇し、胸の内を語りました。
中江奈津子さん
「亡くなる前日の電話で、夫は頭が痛いと言い、ベッドに横になっていました。いつも朗らかで機嫌のいい人なのに笑顔が弱々しく、とても心配でした。もし医師がその場にいれば、的確な診断と対応がなされ、夫は助かったのではないかと思います」
日本の労働基準法が原則適用されない海外勤務。

中江さんは、ことし3月、いまから4年前にタイで働いていた息子を過労自殺で亡くした県内に住む上田直美さんらと「海外労働連絡会」を設立。
海外での過労死対策などを国や企業に求めていくとしています。










