「頑張ったことを社会が認めてくれた」報われた3月の証言

――判決理由の中で、特に心に残ったことはありますか。
里帆さん: 私のことを「高度に信用に足る」と言ってくれたことです。3月の証言がすごく大変だったので、ここで報われたなと感じました。
「伝わったのかな」「頑張ったことを社会が、裁判官が認めてくれたかな」と、そう思いました。
――富山地裁は被告人である父親の供述を全面的に否定しました。
里帆さん: 7月の被告人尋問で、父は私がまるで(性被害を)望んでいたかのような発言をしました。それを社会の人が信じたらどうしようという不安があったので、裁判所が「そういったことはない」と言ってくれて、本当に安心しました。
――7月の被告人の供述を聞いたときは、どう感じましたか。
里帆さん: 非常に憤りました。3月に私が証言したにもかかわらず、全く反省していなくて、私が望んでいたかのようなことを言うなんて……。「私を何だと思っているんだ」と本当に憤りを感じました。
――裁判長が量刑理由の中で、被告人の態度を「卑劣かつ悪質」と述べたことを聞いて、どう思われましたか。
里帆さん: 私の気持ちが裁判官に伝わって、私と同じように憤り、「(重い刑は)当然だ」と思ってくれているんだと感じ、安心しました。