「みんなが残って応援してくれれば、俺はそれでいい」

最後に一人、サポーターの前に向かった安達監督。自身への批判も受け止める覚悟で、冷静に、そして真摯に語りかけました。

カターレ富山 安達亮監督
「まずはグラウンドのことはこちらに任せてほしい。負け続けているチームの仕事が難しいのも分かります。いま頑張ってやっているんですけど、能力がなくて選手の力を引き出せていない。結果も出ていない。それも分かります。ただ、クラブが判断して俺を解任するならそれはそれでなんとも思わない。そういう世界だから。俺はブーイングされたり罵声されたり、本当に一切問題ない。みんな暑い中、時間かけて来ているんだから。本気で応援すればするほど負けたら悔しいし。ただ、それがチームのためになるようにだけしてほしいです。一番チームのためになれないのは、今日文句言ってブーイングして、次の試合に来ないっていうのはチームのためにならない。お願いだからカターレをずっと応援し続けてほしい。クラブが解任すれば俺は離れるけど、それでもみんなが残って応援し続けてくれれば俺はそれでいい」

この日、現地でその状況を見ていた私は、勝利がない現状への憤り、それでもクラブを愛するがゆえの葛藤。サポーター、選手、そして監督、それぞれの想いが交錯した、重くも熱い夜でした。

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(取材:チューリップテレビアナウンサー 島津有希)