ヨーロッパで“強毒株”が発生
なぜ今、感染が拡大しているのでしょうか。
富山大学附属病院感染症科 長岡健太郎医師:「一番の要因として言われているのが海外、とくにヨーロッパで発生した強毒株の流行です」
新型コロナの収束に伴い、海外からの入国規制が緩和されたことで強い毒性と感染力を持ったUK系統株という溶連菌が国内での流行につながった可能性があるといいます。
富山大学附属病院感染症科 長岡健太郎医師:「UK系統株の流行拡大が明らかにみられたと報告されたのがここ1年の話なんですね。加速度的に増えていくということが起きた場合は、(富山県内でも)今年から来年にかけて数に現れてくるのではないかなと」
劇症型溶連菌は、富山県内でも今年に入り8人が感染、3人が死亡しました。
切り傷やすり傷から感染

劇症型溶連菌は主に手や足の切り傷やすり傷から感染します。長岡医師は感染防止対策として消毒を徹底するなど傷口を清潔に保つよう呼びかけています。
富山大学附属病院感染症科 長岡健太郎医師:「皮膚が赤くなって、ものすごく痛くなるということがあった場合は医療機関に早めに受診するということを覚えておいていただけるといいかなと」
取材後記:
まずはこうした感染症があることを知ることが大事です。長岡医師は「受診の際は感染症専門医がいる総合病院を選んでほしい」と話していました。ただ、過剰に反応しすぎず、傷口はきれいに保つ、手洗いをするといった基本的なことを意識し直すきっかけにしてほしいなと思います。