塩尻市で作られる、伝統工芸品「木曽漆器」。
いま、職人の高齢化と後継者不足が課題となっています。
伝統の技を引き継ぐために、市が乗り出したのは「地域おこし協力隊」制度の活用。
産地と自治体が力を合わせて、未来を担う人材の育成に取り組みます。
(どうですか、気持ちは?)
「楽しみでは、あります」
福岡県出身で塩尻市の地域おこし協力隊員、竹内桜咲子(たけうち・さくらこ)さん24歳。
前日に着任したばかりの、彼女が向かった先は…
「おはようございます」
「はい、どうもお疲れ様です」
木曽平沢地区にある、「小坂進(こさか・すすむ)うるし工房」です。

漆器職人 小坂進さん:
「まだ仕上げではないですけど、こういった木目を出せるような木地になっていますので。これも木曽(漆器)の特徴です」
実は竹内さん、この日から工房に“弟子入り”。

職人から直接技術を学び習得することが、地域おこし協力隊員としての任務なのです。
300年以上前からこの地で作られてきた、木曽漆器。
塗りの美しさと、丈夫で長く使えるのが特徴で、毎年夏と秋に開かれる漆器祭には、こだわりの品を求めて多くの人が訪れるなど、高い人気を誇ります。