■中村雅彦院長
「産婦人科の収支を見ると費用のうち、人件費が占める割合が高くて、人件費率が産科診療で77%と非常に高い状態。試算では収支は5000万円の赤字っていう計算になりました」

赤字の要因となったのが、分べん数の減少です。

2010年度ごろは、およそ600件で推移。


しかし、その後は減少に転じ、2022年度は175件に。

新型コロナの影響があったと見られますが、この10年余りで実に7割も減りました。


■中村院長
「年間に500件とか600件とかあれば、十分黒字になってたが、300件を切ると、人件費率が非常に上がってくるので経営的には厳しい」

■塩沢医師
「これが頭ですね、正面から見た顔なんです」

塩沢医師が、この病院に勤務して30年余り、現場の変化を実感します。


■塩沢医師
「外来の人数もぜんぜん減りましたね。1番ピークのときは、朝8時半から夕方の5時半までほとんど昼休みもなく外来やって、そのあと帝王切開を2件くらいやって、それで当直して次の日には同じように8時半から夕方まで外来をやると」

分べん数が減ったからといって、容易に体制を縮小することはできません。