地域医療の先進地として知られてきた長野県。
人口減少社会を迎え「住み慣れた場所で最期まで」という思いにどう応えていくのか。
地域医療の現状と課題を取材しました。
諏訪市豊田(とよだ)にある諏訪豊田診療所の小松佳道(こまつ・よしみち)院長。
看護師や保健師などのスタッフとともに患者のもとへ向かいます。
診療所から峠道を走ること30分あまり。
山あいの集落、およそ40人が暮らす後山(うしろやま)地区に到着しました。
「こんにちは~」
「きょうもよろしくお願いします」
訪れたのは、地区の集会場。
住民10人ほどが小松医師を待っていました。
月に1度の出張診療が始まります。

患者:
「本当にありがたい、こんなところまで来てくれて。我々も先生を一か月に一度待っているので、小松先生は欠かせないね」

患者:
「やっぱり来てもらえるのが一番楽。来てもらえなくなったら困る。いい人だし優しいし気兼ねなく何でも話せるから」
諏訪豊田診療所 小松佳道医師:
「地区の方々との信頼関係は大事だと思っているし、何ものにも代えがたいことなので、できる限りのことをしようという気持ちでいます」