地域医療は、いまどのような状況に置かれているのか、1人の医師を訪ねました。
松本市の藤森病院で在宅診療を担当する廣瀬聡医師。
22年前、当時の鬼無里村診療所の開設に携わり、村の地域医療を長年担ってきました。
その後、合併前の武石村でも診療所の医師として地域の人々の健康を支え、暮らしに寄り添ってきました。
全国的な医師不足が地域医療の担い手不足を生み、さらに若手医師や患者側の意識にも変化があるのではと廣瀬医師は話します。

廣瀬聡医師:
「医師不足というのがあって、診療所で働こうという医者がどこも足りなくて困っているという話は方々から聞いています。住民の意識も変わっていて大きな病院への志向が強くなっている部分もある」
「僕が鬼無里にいたころは鬼無里に張り付いて365日24時間何かしらの方法で医療を提供していたのですが、地域医療をやっていく中で一番大事なのは、住民の生活を支えるということに協力できるかだと思っています」
住み慣れた地域で暮らしたい。
その思いに答えてきた地域医療。
時代が変化する中でも医師たちの奮闘が続いています。