集会場まで来ることが難しい患者には、家まで足を運びます。
「こんにちは~」
「緊張するね」
「カメラあって血圧上がっちゃったかな」
小松医師は、諏訪豊田診療所の3代目。
地域に出向いての診療は、祖父の代から80年近く脈々と受け継がれてきました。

諏訪豊田診療所 小松佳道医師:
「わたしの祖父と父の思いもありますし、何よりもこの地区の患者さんたちが待っていてくださるので、私たちが来ることが少しでも安心につながればいいかなと思っています」
小松医師は、市内の山あいの3地区を、毎月一度ずつ訪問。
住み慣れた地域で暮らし続けたいと願う人々の暮らしを支えています。
「顔色よくなったね」
「おかげさまで」「会えてうれしい」
塩尻市の木曽平沢(きそひらさわ)地区。
4月3日、楢川(ならかわ)診療所は、新たな医師を迎えてスタートを切りました。
「きょうから担当いたします桐井と申します。きょうちょっと名札ないんですけど」
地域に暮らす住民は、およそ2000人。
しかし診療所は、医師不足を背景に、2022年の春まで、およそ1年間にわたって診療休止に追い込まれました。
「きょうはどうされましたか?」
「お薬切れてきたもんだから」
「今飲んでるお薬をもらいに来たっていうことね」
市が再開に向けて奔走し、週に1日の診療を2022年に再開。
4月からは、松本市立病院から医師の派遣を受けて、週2日の診療日が設けられました。
内科医だけでなく、外科の医師も派遣され、診療科目も幅広くなりました。

松本市立病院 桐井靖副院長:
「ひとりではなく、面として支えていくというのが大切だと思う。専門と総合をつなぐような役割が僕らや松本市立病院の立ち位置だと思っているので、そういう力を発揮できるような協力の仕方をしていきたい」
患者:
「いろいろな経験もあるみたいだし、その経験を生かして我々の病気を治してくれれば一番うれしい話だね」
患者:
「うんと違うよ、車の衆は特にそうだ。(楢川診療所なら)自分で車乗って行けちゃうから、人に迷惑かけることがなくなっていいでね」