遠隔操作ロボット「OriHime(オリヒメ)」って?
このような遠隔操作ロボットが、国の進めるインクルーシブ教育に一役買うのではと、研究に取り組む人がいます。九州ルーテル学院大学の栗原和弘教授です。

九州ルーテル学院大学 栗原和弘教授「今やっているのが肢体不自由や病弱な子の教育なので、そういう子の教育にICTが使えるのではないかと関心を持っていました」

栗原教授は今、遠隔操作ロボット「OriHime(オリヒメ)」を使って、小学校と特別支援学校を繋ごうとしています。10月8日、熊本市内の小学校に栗原教授の姿がありました。
担任「きょうは1か月ぶりくらいかな。伸一郎さんとの交流会です」
栗原教授の研究室は、特別支援学校と小学校の共同授業に遠隔操作ロボットを取り入れることで、学びや交流にどのような効果があるのかを研究しています。
操縦しているのは・・・

西岡伸一郎くん「電動車いすを運転していて」
5年生の西岡伸一郎くん。あだ名は「しんちゃん」です。しんちゃんは、1歳の時に、筋力が低下していく難病の脊髄性筋萎縮症と診断され、ほとんど寝たきりの生活を送っています。

小学校に通うことは難しく、クラスメートもいません。そのため、同級生との共同学習はかけがえのない時間です。
担任「しんちゃんどう思いますか?何で挨拶大切だと思う?」
西岡伸一郎くん「挨拶をしたら、人と関りができる。知らない人とでも」

タブレットを使って、ロボットに手を上げさせたり、拍手をさせたり。ゲームが得意で、自分のYouTubeチャンネルも持つ しんちゃんにとって、タブレットの操作はお手の物です。
授業が終わると子どもたちが自然とOriHimeの周りに集まってきました。

西岡伸一郎くん「大阪万博行ったよ」
同級生「えー」
西岡伸一郎くん「みんなYouTube見られる人は見てね。動画上がっているから」