ハンドドリップは日本の文化が底流に?
紫苑珈琲店は開店から1年を経て、アジアや欧米からの外国人観光客が増えています。
ハンドドリップをカウンター越しに目前で見られるのが人気の理由。外国人観光客がハンドドリップを撮影した動画をSNSにアップしたところ、口コミで多くの人が店に訪れるようになったそうです。

では、なぜハンドドリップに外国人が惹かれるのか?
佐野さんは、茶道にも通じる日本発祥のおもてなし文化が、日本式のコーヒーのスタイルに詰まっているからではと考えています。
コーヒーと言えばヨーロッパやアメリカが本場というイメージが強く、ハンドドリップも「日本より欧米」と思いがちですが、意外にそうでもないそうです。
海外ではイタリア発祥のエスプレッソ(高圧で短時間にコーヒーを抽出する方法)という抽出方法によりマシンで入れるのが一般的。一方、日本の喫茶店やカフェはハンドドリップコーヒー(ペーパーフィルターを通してコーヒーを抽出する方法)が一般的です。
一杯ずつ目の前の大切な人へお茶を点てて入れるようにコーヒーをハンドドリップする。日本の茶道やお茶文化にもつながる日本ならではの「おもてなしの心」。
外国人は日本人以上に、日本らしさを見出したのかもしれません。