SL人吉がおととい、最後の運行を終え引退しました。多くのファンが別れを惜しんだ最終日の様子です。

熊本駅にはSL人吉を一目見ようと多くの人が訪れました。

(博多行きに乗車する鉄道ファン)畑島さん「楽しい気持ちもあるがやっぱり、これが最後なのかという、少しさみしい気持ちと入り混じった状態で乗車すると思います」

SL人吉の機関車は100年以上の歴史がありますが、老朽化のため引退が決まりました。

最終日は熊本-博多間を往復します。

駅アナウンス「6番乗り場、SL人吉到着です」

ラストランの始まりです。

鉄道ファン「思い出が詰まったもので、乗ることは出来なかったんですけど、いい列車だなと思って見送らせていただいた」

8歳の男の子「感動ですね、最後の汽笛だと思って感動しました」

その後、博多駅に到着したSL人吉、熊本駅へと出発しました。

熊本市北区の田原坂駅近くではSL人吉を見送るための展望所が出現。地元の建築士、太田行雄さんが多くの人と一緒に見送りたいとの思いで、2か月かけて自費で整備しました。

看板も手作りです。

太田行雄さん「来てほしくない日が来たというところですかね、悲しいですよね。だからきょうは最後の最後に目一杯、手を振らせていただきます」

カメラの愛好家や親子が集まった手作りの展望所にSL人吉がやってきました。

汽笛を鳴らしながら現れたSL人吉に「ありがとう」と声を上げる人たち。

「SL人吉ありがとう」

そして500人以上が集まる熊本駅にSL人吉が到着。最後の運行を終えました。

男の子「ありがとうSL人吉、今までお疲れさま」

男の子の母親「機関士さんとか中に乗って手を振っている人をみるとグッときて、本当に最後なんだな」

乗車チケット当選の高校生「また、肥薩線など復旧が進むのであれば、SLがまた九州に来ることを、復活することを願っています」

100年以上の歴史に幕を下ろしたSL人吉。JR九州は機関車を人吉市に無償で譲渡します。