裁判所「バーベキューコンロの中に引火性及び揮発性の高いアルコールを注入する極めて危険な行為」厳しく指摘

福岡地裁(岡本康博裁判長)は篠原被告の行為について「既に火がついているバーベキューコンロの中に引火性及び揮発性の高いアルコールを注入するという極めて危険な行為に及んでいる」と指摘した。
裁判所は、篠原被告が「美容専門学校の理事長によって着火後のコンロにアルコールが注がれ、火が高く燃え上がったことを視認していたから、具体的な危険性を十分に認識していた」と認定。
さらに「別の教員からアルコールの使用を止められたにもかかわらず、周囲への安全配慮をしないまま、自らの判断で本件コンロにアルコールを注入している」として、過失の程度の大きさを強調した。
被害の結果についても
「被害者は、全身を火に包まれ、身体の大部分に火傷を負い、約2週間にわたって甚大な苦しみを受け、ついには死亡するに至っている」
「親元を離れ、美容師の夢をかなえるために通っていた専門学校での行事において、その将来を突如として絶たれた被害者の無念は察するに余りある」
と結果の重大性を認定した。