小早川偉月くん
「では、準備はいいですか? はい、いきます。1、キュー」

オーディションに挑む部員たち
「昭和19年3月20日。それは、突然のことでした」
「今、話したように広島市立第一商業学校は…」

部員たちは、自分が演じたい役をチャレンジしていきます。

すべてのオーディションは、終わりましたが、多くの部員が手を上げてくれたため、審査は難航しました。悩みに悩んだ末、ついにキャストが決まりました。

部員たち
「やったあ!」

これから上演に向けての練習がスタートです。連日の猛暑で体調不良を訴える部員が続出。そして、感染症も影響を与えました。

上演を翌日に控えたこの日、なんと10人を超える欠席者が出てしまいました。

小早川偉月 くん
「万が一は台本を読みながら、要は朗読。朗読劇という形でやっていく可能性もあります。それくらい、今、ヤバいです」

キャストは代役を立てて、練習に臨みます。

演劇部 顧問 黒瀬貴之 先生
「ここまで休みが多いというピンチの状況は記憶にない。これは1つの試練であり、訓練の場でもあるので」

演出の小早川さんも代役を務めます。

部員たち
「ねがいましては!」「靖男、靖男…」

そして、迎えた本番当日―。会場は武道場です。2年前、先輩たちは、ここで練習を重ね、全国大会へ出場しました。

体調を崩していた正一役の田辺さんも元気に戻ってきました。いよいよ、本番です。