造幣局は、広島支局の職員が回収された貨幣を不正に持ち出したとして、関係者を懲戒処分しました。盗んだことを認めた職員は、すでに死亡したことも明らかにしました。

造幣局は7月、広島支局で新しい硬貨の材料となる回収貨幣が不正に持ち出されたと発表していました。

その後の調査で、不足していたのは500円玉174枚で、回収貨幣を溶かすために、コンテナに移し替える作業にあたっていた職員が不正に持ち出した可能性が高いことが分かりました。

支局内の防犯カメラには、6月末にこの職員が貨幣を手で掴んで立ち去る様子が映っていて、内部調査に対して「魔が差した」などと盗んだことを認めていたということです。

職員はおととしから再任用として作業を任されていて、造幣局によりますと、すでに死亡しているということです。

造幣局は、当時、金属探知機が規定通りに使われていなかったなどとし、支局長ら6人を懲戒処分としたうえで、管理体制の徹底を図るなど再発防止に努めるとしています。