藤井彰人 ヘッドコーチ
「開幕3連戦、負けたことになりますが、本当にこう、打者であっても1球見逃す姿勢とか、打ってから走る姿勢だとか、そういうのはよく映りましたし、なんとか、いっちょ、やったろうって」

「2月1日に 西川龍馬 がみんなの前で『いっちょ、やったろうや』って言ったんですけど、そういう気持ちがぼくにも伝わりましたし。いっちょ、やってくれんじゃないかっていうのがありましたね」

― 積極的に仕掛けるエンドランについて? キャッチャーの経験も大きい?
「エンドランが強気とか、積極性とかあんまり思わないんですよ。バントも積極的というか、打って取る作戦でもありますし。うーん、初めからから、ぼくもそうですけど、送りバントで1個アウトしてくれたら、少しほっとするんですよね。特に立ち上がり。エース対決で1点勝負やというときは、もちろん、それもあるかも知れないですけど、状況を見てですよね。ピッチャーの立ち上がりはすごく緊張もありますし、1個、ふつうにアウトをくれたら楽やったなという経験もあるので。今、2番の 野間峻祥 ががんばってくれているんですけど、なんとか当ててというのが得意な子なので、今のヒッティングっていうのもある」

感情を爆発させながら選手の背中を押す、新井監督。一方で、指揮官がその「視野の広さ」に全幅の信頼を寄せる藤井ヘッド。もちろん、その役割は心得ています。

藤井彰人 ヘッドコーチ
― 監督をアシストしたい役割は?
「感情も入って、一緒に現役をやった選手も何人か、監督は多いじゃないですか。その中で決断するときにやっぱり “情” が入ってしまうときもあると思うんですよね。そういった部分で、ぼくは違うじゃないですか。違う目線でこういう決断もしないと、チームがおかしくなってくるよみたいなのは言いましたけど。けっこう考えていることは合うので、あんまり違ったことはないですね」

“キャッチャー出身の視点” 、“生え抜きではないゆえの視点” 。拳を突き上げる新井監督のすぐ横で百戦錬磨の「眼」が光ります。

藤井彰人 ヘッドコーチ
「ファンの人に喜んでもらえるというか、やっぱり勝ったら、このマツダ(スタジアム)ですごい雰囲気をぼくも味わせてもらったので。この間のサヨナラとかそうですし。喜んでもらうのが一番ですし、ぼくらはぼくらで選手とコーチとスタッフ全員で喜べるシーズンにしたいなと思います」