では、コロナの入院患者を受け入れている病院の現状は―。

舟入市民病院 北原良洋 内科主任部長
「このパーティションの向こう側がコロナ病棟になる」

高熱などの軽症患者や肺炎などの中等症患者を受け入れている舟入市民病院。現時点でコロナ病床が20床ありますが、すでに8割から9割が埋まっている状態だといいます。

北原良洋 内科主任部長
「以前(第7波まで)は若い人が多かったので、ある程度、治療すれば、残りの期間は自宅に退院して療養することができたが、現在は80~90歳の高齢の人が多いので、なかなか退院できないのが現状」

病床のひっ迫が懸念される中、気になっているのが、インフルエンザの流行状況です。

北原良洋 内科主任部長
「インフルエンザの患者も少しずつだが、いるので、これが年末年始にかけて増えてくると、インフルエンザの患者もコロナの患者も同じように診療しないといけないから、今以上に病床がひっ迫してくる可能性はあると思う」

さらに年末年始にかけ、懸念しているのが、救急医療への影響です。

舟入市民病院 北原良洋 内科主任部長
「現状では発熱があると、救急要請しても受け入れ先がなかなか見つからないということが多い。現に当院にも15件以上、断られて、『何とか受けてほしい』という要請があったことがある。今後も発熱患者の『救急搬送困難例』が増えてくることが非常に懸念される」

医療ひっ迫という事態が、目の前まで近づいています。

― 広島県は、年末年始を中心にした発熱患者などの診療・検査体制を21日に公表しました。それが、こちらの表で、発熱などの患者が診療や検査を受けられる医療機関をご覧の数ほど確保したとしています。

具体的な医療機関のリストは、県のホームページに26日から掲載されます。県では、受診前に必ず事前の電話予約をするよう呼びかけています。