「合わす手がガタガタふるえ…」最愛の娘に自ら火をつけ…
恒子さんは、原爆投下から5日後、息を引き取りました。まだ16歳でした。
しげ子さんの手記より
「十一日午前八時すぎ死亡したので当時専売局に暁部隊があったので、隣組の青年達が担架に乗せて連れて行ってくださった。
兵隊さんが二、三人、大きな丸太棒をつみ重ねた上に死体を置き、私に『火をつけよ』と云われた。一瞬私は茫然自失の有様になった。
皆さんは待っていらっしゃるし、兵隊さんにはせかされ、せっぱつまって涙ながら心で詫びながら火をつけた。私はとてもじっとしていることは出来なかった。
合わす手もガタガタふるえ、涙は滂沱(ぼうだ)と流れた。サヨーナラ、サヨーナラ。どうぞ安らかに眠ってください。余りにもむごたらしくて、ふり向く気にはどうしてもなれなかった」





































