広島市中心部の西広島バイパス延伸工事が本格化しています。1日から、終日の車線規制がはじまりました。
西広島バイパスの延伸工事に伴い、1日夜から国道2号は広島市中心部で車線規制がおこなわれています。工事は、西区観音本町から中区平野町までの約2.3kmを、高架で延伸するものです。
1日夜は、大手町と加古町で、橋梁の土台を設置するスペースを確保しようと、路面標示を引き直す作業がおこなわれました。
車線規制は終日おこなわれ、午前5時から午後10時までは上下線で1車線ずつの2車線が、午後10時から翌朝5時までの深夜帯は2車線ずつ4車線が規制されます。
広島国道事務所 宅野仁志 工務課長
「完了時期については現時点で未定でございますが、広島市の活性化に資する事業だと考えておりますので、一日でも早い完成を目指して、安全第一に工事を実施してまいりたいと考えております」
記者報告
「国道2号下りの大手町付近です。ここから車線規制がおこなわれていて、車線変更をする車で渋滞が発生しています」
日本道路交通情報センターによりますと、朝ラッシュと重なった2日の午前7時台から8時台には、車線規制にともなって、住吉町付近を先頭に約1.5kmの渋滞が生じました。
2日午前8時半ごろ、実際にタクシーで国道2号の下りを走ると、流れが悪くなりはじめた平野町付近から住吉町交差点までの約1.5kmの通過に、14分45秒の時間がかかりました。
道路事情に詳しいタクシー運転手は…。
広島近鉄タクシー 上川清二 運転手
「いつもより赤信号3回分くらいは余分な時間がかかっていると思います。お客さんを乗せて走る仕事なので、時間の制約があるなかで、渋滞はないほうがいいですが、将来に向けて環境が整うのであれば、ある程度は仕方ないと思います」
車線規制区間を走る路線バスにも影響が出ていて、広島電鉄では、午前中に国道2号を経由するバスで、最大30分ほどの遅れが出たということです。一方で、定時性を保つため、1日から、西区の観音新町を出発して広島駅に向かう広電バスの3号線で、平和大通りに迂回する急行便の運行をはじめるなど対策に乗り出しています。広島電鉄は「今後も渋滞状況を見ながら対策を考える」としています。
広島国道事務所は、最大で9kmの渋滞が予想されるとしてドライバーや事業者に
▼平和大通りや霞庚午線、広島南道路など、ほかの道路の利用
▼ピーク時間帯を避ける「時差出勤」
を呼びかけているほか、国道2号の車線運用や信号時間の調整で、渋滞緩和に取り組むとしています。