気の良い友人・ウーヤンに「桐島聡」の影が忍び寄ることを、バーの店長は恐れているようにも感じた。

記者
「岡田さんや宇賀神さんに聞きたいことは?」

「カメラを止めてほしい」

店長は宇賀神さんに対してウーヤンがどの事件にどれだけ関与したのかを聞いた。宇賀神さんは桐島との出会い、一連の事件で桐島が果たした役割などをゆっくりと語り、伝えた。

バーの店長「宇賀神さん、内田洋、桐島聡という人間は人を殺してしまった訳ではない?」

宇賀神さん
「違いますねですが、人にけがをさせてしまった。これにはかなり桐島は動揺していた精神的に参っていた」

最後に私は、なぜ桐島容疑者が本当の名前を明かしたと思うか、尋ねた。

宇賀神さん
「名もない内田という人が死んだんじゃなくて、広島の地に生まれた桐島聡として自分は生きていって、内田として装いながら生きてきていたんだということを知ってほしかった」

バーの店長
「僕は内田洋のまま亡くなった方が良かったとも思いますけど、彼はまじめな性格だと思うので、最後自分でけじめをつけたような気もする。最期に昔やったことに対する謝罪の意味も込めて、内田洋が桐島聡を名乗ることによって、桐島聡を抹殺したような気がする」