本島南部などでいまだ収容されていない戦没者の遺骨の保全を図るため、遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんらが会見を開き、条例制定の必要性を訴えました。

沖縄戦の激戦地だった本島南部では、今も戦没者の遺骨が見つかっていますが、普天間基地の移設に向けた辺野古の埋め立て工事に、遺骨が混じった南部の土砂が使われる可能性が指摘されています。
遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんらは、1月30日に県庁で会見を開き、戦没者の尊厳を守るために、細かくて収容が難しい遺骨が眠る緑地帯については遺骨を現場で安置し、霊域として残せるよう条例を制定すべきだと訴えました。
遺骨収集ボランティア 具志堅隆松さん
「多くの県民が南部は激戦地で、そこには遺骨が残っているので、使わないでくださいという気持ちを持っているが、その気持ちを形にするのが条例だと思う」
また琉球大学の徳田教授は、戦没者の遺骨を含む土砂を埋め立てに使わないよう求める意見書を、県議会が2021年に全会一致で可決していることをあげ「条例をつくることで議会の意思を明確にしてほしい」と訴えました。

具志堅さんらは今後、玉城知事に意見書を手渡し、県議会議長に条例案を提出する予定です。