子どもが発症しやすい理由は「ブレーキとアクセル」のバランスも

琉球大学病院 中西浩一副病院長
「最近私が確認したデータでは6歳が1番多くて、3~9歳のところに患者さんの多い分布がある。基本的には子どもの病気です」
「ちょうど6歳というのは、少しずつ免疫が確立をしつつあるけれども、まだまだ大人とは違って“アクセルとブレーキ”のバランスが少し未熟であるとか、体全体の抵抗力のバランスがまだ完成していないところが関係あると考えられているが、まだはっきりわかっていないことも沢山あります」
ことし9月からインフルエンザの感染が広がり始めた沖縄では、10月から11月までに2人の子どもがインフルエンザ脳症で死亡しています。

発熱から急速に進行する特徴があり、感知することが難しいとされているインフルエンザ脳症。重症化させないための有効な手段は感染予防を行うことだといいます。
琉球大学病院 中西浩一副病院長
「やはり大人が予防接種をしっかりして、流行を小さくすることは非常に重要。もちろんお子さんの小学校の活動は、お友達と遊ぶことによって一緒にいることでインフルエンザをもらう要素もあるが、家族がうつってきたインフルエンザを、家庭内でお子さんがもらうことがあります。そういったことを防ぐために大人がきちっと予防接種をする、可能であればお子さんもきちっと予防接種をすることが重要だと思う」

インフルエンザの例年のピークは12月後半から。まだ感染者の増加が懸念される中、子どもたちの命を守るためにも、予防接種や、手洗いうがいのような基本的な感染対策、場合によってはマスクを着用するなど、年齢に応じた対策を講じることが求められています。