
NPO法人エンカレッジ 村濱興仁さん
「15市町村で23教室実施している非課税世帯や生活保護世帯、就学補助を受けている世帯であれば通うことができます。年間1100人くらいの生徒に支援しています」
高校3年の二音(にのん)さん(17歳・仮名)。父親と3人の弟と暮らし、家に勉強机もないため片道1時間の道を歩いて通っています。

二音さん(17)
「教材1冊2000円、3000円で出すのがきついんで、こっちで教材を借りたり、教員の人に勉強で分からないことがあったら聞いたり、家庭のこととか相談しづらいことも相談しています」
二音さんの両親は幼い頃に離婚。中学生の頃は親への反抗心で夜遅くまで家に帰らなかったことも…
二音さん(17)
「親への反抗心みたいな感じでいろいろやっていて…。なんだろ。親に見てほしかったんですよ、なにかちょっと悪いことしたら怒るだけでもいいから、一緒に時間を作れるかなと思
って、家の窓ガラスを割ったり。親が怒るようなことをたくさんしてきたんですけど、結果悲しませるだけだったなと。勉強しようと思って」

現在は大学受験に向けて、週6日無料の塾に通っています。大学に入学するための費用も、
自分でアルバイトして貯めているといいます。
二音さん(17)
「将来は医者になりたいです。最初は自分が貧困というのもあって、貧困家庭に目を向ける
ようになったんですけど日本よりも東南アジアのほうが深刻なんじゃないかなと思って。医療があまり発達していない国にいって、そこで無償で医療提供できるような人になりたいと思っています」

県の調査によりますと、昨年度子どものいる貧困世帯の割合は28.9%とコロナ禍の影響で、前回調査の2018年度(25%)より悪化。また、大学進学率は全国ワーストの40.8%となっています。
二音さん(17)
「貧困で勉強できるけどお金がないから大学いかないって子が結構回りにいたので。みんなが自分の好きな道に進めるような世の中に、政府がうまく回してくれたらなって思います」