2019年に起きた「池袋暴走事故」で当時31歳の妻・真菜さんと3歳の娘・莉子さんをなくした松永拓也さんが、車を運転していた飯塚幸三受刑者(93)の死去を受け、滞在していた沖縄県内で取材に応じ、コメントを出しました。
松永さんら事故の遺族は25日、沖縄県西原町で犯罪被害者の支援について講演し、社会全体で遺族らを支える大切さを訴えました。
講演会では松永拓也さんと、真菜さんの父親の上原義教さんが登壇し、松永さんは「被害者遺族は怒りや憎しみ、自責の念など色々な思いに葛藤する。孤立しないよう社会的なサポートが必要」と訴えました。
2人は講演後に取材に応じ、車を運転していた飯塚幸三受刑者(93)が服役中の刑務所で先月26日に亡くなっていたことについて、次のようにコメントしました。

▽松永拓也さん
「彼の、加害者になってしまったという経験や言葉も無駄にしないように、一番大事なのは同じような過ちを、犠牲を作らないこと」
▽上原義教さん
「私自身も、複雑な気持ち、悲しい気持ち、辛い気持ちというのはあります」
松永さんは、今後も講演会などを通じ、悲惨な事故が起きないような社会づくりに取り組んでいきたいとしています。