元気に暮らすご長寿が多い地域を表す言葉『ブルーゾーン』。長年長寿の研究では頻繁に使われてきた言葉です。このブルーゾーンとされる地域にはイタリア・サルデーニャ島、 日本・沖縄、アメリカ・カリフォルニア州のロマリンダ、コスタリカ・ニコジャ半島、ギリシャ・イカリア島の世界で5カ所のみ。そして沖縄が選ばれることになった根拠が、実は長寿の里・大宜味村だったんです!
大宜味村の現在の人口は3032人ですが、その4割にあたる1233人が65歳以上、そして100歳以上はなんと20人。大宜味村の長寿の秘訣を取材しました。
奥島菊江さん(97)
「頭と足腰使う人絶対ボケません、あんやさや♪」

私に得意の腰ダンスを教えてくれたのは、奥島菊江さん御年97歳!菊江さんの踊り仲間もまた、元気なお年寄りばかりです!
奥島さんの友人たち
「88歳に85歳、75歳(笑)。私は81歳!私は91歳」

Q皆さんにとって菊江さんはどんな存在?
「ボスさ、ボス」
菊江さんの母、奥島ウシさんも大宜味を代表するご長寿でした。

奥島菊江さん(97)
「108歳で天国に行ったけどね、105歳までは道の駅、大宜味の道の駅でゴーヤー売ったり、さつまいも袋に入れたり、働いていて、親があんなに長生きしてるから絶対100歳まででも元気でいようと頑張っているわけ」
100歳を超えても活動的に過ごしていた母の姿をお手本に、菊江さんもまた村一番の元気なご長寿を目指しています。
奥島菊江さん(97)
「踊りっていうのがね、本当に自分の生きがいみたいな感じ。踊りながら私は逝くんだよっていうくらいだから」

次に向かったのは、大宜味村17の集落の中でも特に高齢者が多い饒波地区。94歳の仲井間幸子さんには元気の秘訣があります。
仲井間幸子さん(94)
「今日はね人参とタケノコのいりちゃー(炒め物)やろうね。いっぱい食べます!毎日こんな野菜」
ピーマンに人参に、家の裏で採れたタケノコ!大宜味のご長寿の食生活には野菜が欠かせません。
Qなんでこんな野菜いっぱい食べるようになったんですかね、大宜味の人は?
仲井間幸子さん(94)
「小さい時から農家だから!生まれも育ちもこっちだからね。農家だったの。牛も養って豚も養ってニワトリも養って」

野菜を煮込む間は無理せず一休み。92歳から使い始めたという携帯電話を使いこなし、友人と連絡を取り合うのも日課です。
地域の人たちは幸子さんを母のように慕っています。
地域住民
「とにかく本当にみんな家族みたいに人を大事にした。おっかあです、ゆきおっかあと言うんです」
「衣食住の行動がね、見本になるわけ。自分なんかの部落ではゆきおっかあの後ろ姿を見て、勉強しながら自分たちも生きて。だから私はまた若い子たちにそれを伝えていってる」

そんな幸子さんに長寿の秘訣をたずねましたー
仲井間幸子さん(94)
「取材の度に聞かれるんです。ごはんが美味しいことでない?」
腹八分目を守り美味しいごはんを食べ、家族や地域との繋がりを大切にします。
仲井間幸子さん(94)
「気持ちの持ち方。みんなとやっぱりゆんたくして楽しく、楽しいことばかり。朝起きたらきょうはどんな楽しいことをやろうかねとか、気持ちの持ち方」
体は少しずつ衰えても、心は衰えず、生きがいを持ち続けることがご長寿への第一歩なのかもしれません。

仲井間幸子さん(94)
「自分はこの歳だからもうどこも行きたくない、何もやりたくない、ではだめだよ。なんでもやる気。人からお願いされたらはいやりましょう。断ったことない私は」
長寿の里大宜味村を訪ねると、よく食べ、よく笑い、よく踊る元気なご長寿たちに出会いました。