スポーツハラスメントZERO協会で代表を務める谷口真由美さん

啓発だけでは不十分 指導者も学び直しを

「アプローチするのは “行為” であり、スポハラが起きる “構造” です。スポハラをした “人” のよしあしを判断し裁くのは簡単なことですが、それでは解決しない。本質を問わなければならない。それには “人権” をベースとした学びの場がいるということです」

スポーツの現場では問題が発生するたびに、それぞれの団体が「ハラスメントの根絶をめざす」と表明し、下部組織にも通達が出されてきた。
にもかかわらずスポハラ問題が無くならないのは、このような “啓発活動” だけでは防止策にはならないことを意味している。

谷口さんは、国の法律である刑法でも刑罰と更生はセットであり、「罰」だけでなく「学び直し」の機会が必ずあるのに、組織となると懲罰規定しかないことが多いと嘆く。