一家の再会、復興した舞台に観客は涙

こうして石川へ移った光裕さん。その知らせが、光晴さんらにも届き、沖縄戦をい生き抜いた家族は再会を果たします。

1945年12月のクリスマス演芸会 黒山の人だかり


そして、父・光裕さんの舞、「かじゃでぃ風」で幕を開けたクリスマス演芸大会。会場には、5000人以上の観客が集まったとされています。

光晴さんは、”ある光景”が目に焼き付いています。
それは、生き別れた親子が再会する物語、『花売の縁』が上演されたときでした―

組踊の演目 『花売の縁』の一場面

「懐からハンカチか何かを出して、泣いているわけですよ。『花売りの縁』というのが、自分たちの今の状況に全く似ている。自分たちの親も子も離れ離れになって、その時の観衆は、うゔーっと泣いている方もいた」