「人の真似でなく、新しい価値を」

「実はね、不安の向こうに喜びがあるんです。
楽々できることができても、たいして嬉しくないよね。
これダメかもな、って思ったことがうまくいったら嬉しいですよね。
そういうもんだよね」

だからこそ、植松さんは子どもたちに呼びかけます。

「これから何かをしようと思った時に、周りから『それ失敗するかもしれないからやめとけば』って言われて、『そうですか』ってやめてしまったら、喜びがない人生になるということだよ」

「人と同じ、が正解」は過去のものと話す植松さん

人が増えている時代には、誰かが成功していることを真似してたくさん提供すれば儲かりました。
だから「同じ」「普通」「前例がある」が正しい選択に見えました。

しかし今、日本の人口はどんどん減っています。
去年1年間で90万人、和歌山県が1個消えるくらい減っているのです。

「だから、みんなと同じことをしていると、比べられて安い方が選ばれるだけで
す。
これではどう考えても、食べていけないんです」


これからは「新しい価値を生み出す人」が必要。
それは言い換えれば、「現在の普通や常識に疑問を感じる人」が必要だということだと、植松さんは力を込めました。

「おかしくない? って思う人が必要。
その人たちが奇跡を起こすんです。
コペルニクスさんも、ガリレオさんも天才ではないんです。
この人たちは疑問を感じた人なんです。疑問を解決することが大事です」