那覇市が所有する土地の権利をめぐる贈収賄事件の裁判で、収賄の罪に問われている那覇市議会の元議長、久高友弘被告への被告人質問が8日、那覇地裁で行われました。

これまでの裁判で久高被告は起訴内容を認めている一方で、5000万円という金額を自ら指定したことや、議会を取りまとめるために、受け取った現金を他の市議に配るといった目的については否定しています。

那覇地裁(8日)

8日の被告人質問でこの問題に関わった動機について問われた久高被告は、「(土地の帰属を巡る)真実を追及し公平に考えるのが議員の務め」と、動機の純粋さを強調しましたが、一方で受け取ったお金の一部を自宅のアルミサッシの交換費用や車の購入費などに充てたことを認めました。

そのうえで、裁判長から「賄賂を受け取ったことで那覇市政全体が汚いお金で営まれる部分があると見られる」と自身の罪の認識を問われると、「詫びても詫びても足りないくらい」と述べました。

久高被告は疑惑発覚後の2023年の会見では、「天地神明に誓って一銭も受け取っていない」と話していました。