参院選シリーズ「1票が“変える”未来」は「物価高対策」について考えます。

今回の選挙で大きな争点となっているのが「物価高対策」です。沖縄の有権者は物価や家賃の高騰を肌で感じています。

那覇市
「全体的に全部高いんで、結構きついですね」
石垣市
「言ったって誰が騒いでも何もやりきれないよ。コメも下がらんし」
名護市
「コメの値段がもう倍になってるので、一円でも安くということで、スーパーも全部回るけど、今はネットも使ってネットで安いところを買うとか」
名護市・大学生
「家賃がジャングリアができる前くらいから上がって、5000~6000円上がった」
名護市・大学生
「沖縄県全体でガソリン代とか、お米の値段とか統一してもらえたらちょっと気持ちは楽になるかなと思います」
石垣市
「島はどうしても資源が限られてるなかで、船でくる。沖縄ならではの減税があるといい」

物価の変動を把握する「消費者物価指数」はことし5月、5年前の2020年を100とした場合、那覇市で113.9、県全体では113.7となりました。どちらも全国の物価指数を上回る結果です。

沖縄市にある「大衆食堂ミッキー」
店主の嘉手納江利子さんが母から継いだ、創業約50年の老舗です。

大衆食堂ミッキー



定番の沖縄料理に、食欲をそそるステーキ丼など、40種類以上のメニューで地元客やアメリカ兵などの外国客にも親しまれています。コロナ禍を乗り越え、街に活気が戻り始めた矢先、物価の異常な高騰が店を直撃しました。

嘉手納江利子さん
「本当にお米と私達は卵もすごい使うから、卵も結構上がってて。お米はもう頭痛いっていうぐらい上がっている」

仕入れの値段は従来の1.5倍にもなり、出費を抑えようと、本来卸売り業者が済ませる下処理を、店で行うほか、人件費を抑えるために昼はワンオペ営業。配膳などはセルフサービスにしています。

嘉手納江利子さん
「でもそうでもしないとやっていけないよ。だってまずね、家賃、電気水道ガスはもちろんのこと、そんなのがみんな上がってます。食材も上がってます。でもお客さんは出し渋りします。潰れますか?の世界、本当に」

近年高騰する人件費も、小さな店には大きな負担となり圧し掛かっています。

嘉手納江利子さん
「これ以上の高騰化が続いた場合がやっぱりもう閉めるしかないのかなって私も思う。自分の子どもでも甥姪でも、普通ネーム(看板)があったら、譲るけどやる?って言ったら手挙げると思うわけ。誰も上げない。だからそれは儲かってないのみてるから。こんな大変な仕事やらないっていう今どきの答えだはず。もったいないではあるけど、三代目はいません」

県内では物価高や人手不足を理由に長年守った暖簾を下ろす食堂が相次いでいます。止まらない物価高、その対策は急務になっています。そしてこの選挙戦で、各政党が掲げる物価高対策は様々です。