「場面かん黙」という症状を知っていますか。家族の前では普通に話せるのに学校など、特定の場面で言葉を話せなくなる不安症の一種と言われています。小学生の500人に1人がこの症状に悩んでいるとされている一方で、周囲の理解や支援に関してまだ十分とは言えない状況です。当事者家族の思いを通して、今必要な支援とは何なのか考えます。

母親に付き添われ、ゆっくりと学校へ登校する女の子。担任の介助を受けながらランドセルをしまい席につきます。


▼母・稚子さん
「お水飲もうかな。飲めた?」

小学4年生・るか(仮名)さんは、学校が近付くと体が硬直し、1人では動けなくなってしまいます。

▼小学校の担任
「マルをつけて。そう、これだね。はい、つけていいよ」

問題の答えが分かっていても、声を出して答えることができませんが…自宅では妹と仲良くおしゃべりし、大好きなフラフープも楽しむことができます。