琉球王国時代に建てられ、79年前の沖縄戦で当時の首里城とともに焼失した中城御殿の復元工事が始まりました。

中城御殿は琉球王国時代に王の世継ぎが住む屋敷として建てられ、その後1945年の沖縄戦で首里城とともに焼失しました。
戦時中、中城御殿内の壕に多くの琉球の文化財が隠されたことが分かっていて、県は長年整備の方法を摸索してきましたが、今回は火災で焼失した首里城の再建事業に含む形で進められることになりました。
▽第二尚氏二十三代目・尚衛さん(74)
「私の祖先の尚泰が本土に行った後沖縄に来るとここを住処にしていたわけですけれども、私が生きている間に何か形になってくれると良いなと思います」

起工式では資料の展示や施設の管理など復元後の運営を県や市、沖縄美ら島財団の3者で分担する協定が結ばれました。

復元後の中城御殿は、琉球王国時代の国王の暮らしが体験できるコーナーや跡地から見つかった遺物などを公開する展示室が設置される予定で、敷地内の上之御殿は広場として整備されることになっています。

中城御殿は首里城正殿と同じ2026年の完成を目指しています。