65歳、沖縄に戻り妻・初子さんと余生を過ごそうと思っていた矢先、同じく理容師として働く息子の知り合いでもあった城間社長から誘いを受け、仕事を続けることに。

城間禎社長
「本当にあの鉄人、モンスターですよ」

東京時代に経験した早朝営業を沖縄でもやりたい。長濵さんのそんな強い思いに押され、特別な契約を結ぶことで今の営業スタイルになりました。

長濵さん
「本当、ばかげたこと言うなこの野郎って思わないでくださいね」
社長
「いえいえとんでもないです。あやかります」
「理容界の人間国宝、といっても過言じゃないですよね」

長濵正明さん(82)
「これ私の働く足跡ね」

長濵さんがこの店で立ち続ける足元は、床がはげ、真っ黒。

長濵さん
「毎日欠かさないでやっていくことがギネスに繋がっていくと。日の繋がりが一週間にもなり、一か月にもなり、一年にもなると。だから5年先のことはまず考えない。きょう一日を目いっぱい幸せに、笑顔で過ごそうと。そしてお客さんが満足して帰っていただける仕事をしようと。そういう気持ちで毎日励んでいます」

長濵正明さん(82)
「これからも宜しくお願いしますね。お帰りは階段気を付けて」
利用客
「はいありがとうございます」

まだ外は真っ暗な中、客の絶えない理容室。バリカンの音を止めることなく元気にカットを続けるのは、82歳のスーパーおじいちゃんでした。