沖縄の基地問題に“笑い”で切り込む「お笑い米軍基地」。きっかけとなった沖縄国際大学のアメリカ軍ヘリ墜落事故から18年となる8月13日に、那覇市で公演が行われます。

那覇市国際通りに立つビル。ここではまーちゃんこと小波津正光さんが主宰を務める「お笑い米軍基地」の稽古が行われ、沖縄の芸人が続々と集まってきます。

仕事を終えてやってくる人など、沖縄の芸人たちが夜な夜な集まり、夜中まで稽古を続けています。


稽古の様子(基地運動警備バイト)
A:最近よ、時給のいい仕事みつけたわけよ。
B:時給のいい仕事?何よや?
A:がんじゅうビーチの警備の仕事
B:あーなんか今がんじゅうビーチ埋め立てて、新しい米軍基地作ってるけど、
 それの警備員ってことな?

沖縄が抱える問題を「笑い」の視点で切り取る「お笑い米軍基地」。沖縄国際大学にアメリカ軍のヘリが墜落した事故をきっかけに始まりました。当時東京で活動していた小波津さん。ヘリ墜落について、県外での報道の様子に違和感を抱いていました。


お笑い米軍基地 主宰  小波津正光さん
「友達から電話があるんですよ。沖縄の友達から。びっくりして東京のテレビ、全国放送のテレビをつけるんですけど。もうほとんどやってない。これにちょっと腹立ってやっぱり。わじわじーして。いやいや沖縄のことほったらかし?みたいな。」

この理不尽な現状に向き合おうと立ち上げたのが「お笑い米軍基地」です。

アメリカ軍のヘリ墜落事故から18年となるあす13日、これまでの名作に、新作も加えた「お笑い米軍基地」が上演されます。「基地を笑う」に加え本土復帰50年をテーマにした今回、小波津さんが込める思いは。


お笑い米軍基地 主宰 小波津正光さん
「やってること変わんねえ、ていうのと、現実がなんも変わってない沖縄は。僕はその瞬間瞬間をずっとネタにしてるつもりだから、その毎年のお笑い米軍基地だったり、今作ってるお笑い米軍基地はいつも新しいつもりでいるんだけど、実はその18年前に始めたころと変わってない」

変わらない沖縄の現状に「笑い」で向き合い続ける「お笑い米軍基地」。公演はあす那覇文化芸術劇場なはーとで上演されます。