今年で5年目になる「大人の」平和学習。戦争経験者が少なくなっている今、大人世代が平和を改めて学んで、継承していかなくてはならないと、行われている。
社会へ出ると、平和について学ぶ機会が減ってしまうからだ。

スライドショーを使った講話のあと、常設展示室の解説を聞きながら見学するトータル2時間の平和学習。2025年の2月まで毎月1回行われ、参加は無料だという。沖縄戦だけではなく、当時の世界情勢などから学んでいく。

▽棚原和宏さん
「戦争はすぐには起こらない。長い準備期間と、歴史と時代背景がある。150年さかのぼる。当時の世界は帝国主義という考え方です」


欧米列強からの解放をうたい、日本がアジア各地を侵略・進出し、一国の独立を奪っていった時代。アジア各地が戦場となった先に、沖縄戦があった。

常設展示室には、沖縄戦で使用された実物のヘルメットや砲弾などが展示され、自然の地形を利用した壕、<ガマ>を再現したエリアでは、戦争体験者から伝え聞いた証言を交えて解説していく。

▽棚原和宏さん
「日本兵が後ろで監視しているんですけど。「赤ちゃんを泣かすな」というのが
親への圧力になって、あるお母さんは自分で赤ちゃんを胸に押し当てて窒息死させた。「ごめんね、お母さんも後でいくからね」と言って、真っ暗なガマに埋めた」



「人が人でなくなる。これが戦争なんです」