米軍が嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を4か月連続で実施していることを受け、県は10日、改めて米軍や在沖米国領事館に訓練を実施しないよう要請しました。
嘉手納基地でのパラシュート降下訓練をめぐっては実施されるたびに県や地元自治体が関係機関に抗議していますが、中止要請は聞き入れられることがないまま、米軍は4か月連続で嘉手納基地での訓練を強行しています。
県基地対策課・又吉信 基地対策統括監
「県は関係機関に厳重に抗議したばかりであるにも関わらず、このような訓練が間を置かずに実施されたことは大変遺憾であり、今回の訓練に強く抗議するとともに今後同飛行場においてパラシュート降下訓練を実施しないよう強く要請しました」
県内でのパラシュート降下訓練は「原則伊江島で実施する」と日米で合意していますが、アメリカ軍は、伊江島の滑走路の状態が悪いことを理由に嘉手納基地で訓練を続けています。

パラシュート降下訓練をめぐる経緯
1996年12月 「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の最終報告で、パラシュート降下訓練が伊江島補助飛行場に移転することで日米政府が合意
1999年10月 日米合同委員会合意により、読谷補助飛行場におけるパラシュート降下訓練が伊江島補助飛行場に移転
2007年 1月 米側が「訓練の制約が多く訓練所用を満たさない兵士が多数生じている」として嘉手納飛行場での訓練実施を求め、「例外的な場合」に限り嘉手納基地を使用することを日米合同委員会で確認
(出典:沖縄県発行「沖縄の米軍基地」)