“まさに今”最も攻撃的な時期

スズメバチについて詳しい九州大学の上野高敏准教授によりますと、「キイロスズメバチ」は小型で、女王蜂は2.5センチから3センチ弱、働き蜂は2センチから2.5センチ程度といいます。体は小さいですが、攻撃性が強く都市部や近郊の人家に近い環境に多いとされています。

巣は樹木の茂みや木の洞の中、岩の割れ目などにつくり、見つけるのが困難ですが、山登りやハイキングなどで人が集団で近づくとハチの興奮がさらに高まり、群れとなって襲ってくるということです。また、繁殖シーズンを迎えていて、“まさに今”から11月にかけて最も攻撃的な時期になっていて、注意が必要と話しています。

ハチに刺されたときの対処法として、上野高敏准教授は「刺された部位以外で、『息が苦しい』『目まいがする』などの症状が出た場合はすぐに救急車を呼んでください。アナフィラキシーショックを起こし最も危険な状態になります」

「また刺された部位が腫れた場合は、水で洗って毒を薄めるのも有効。腫れがひどい場合は病院で治療を受けてください」

大会中止に…コース変更含め検討

九重町長杯九州選抜高校駅伝大会は九州各県と徳島県の18校が出場し、7区間・42.195キロのコースで行われる予定でしたが、この事態を受けて町は「予定していたコース上に蜂の巣が確認され、選手の安全を第一に考えた」として大会の中止を決定しました。

九重町役場

九重町は木の割れ目の中に巣があるため完全には撤去できておらず、対応を検討中としています。また担当者は「来年度の大会実施に向け、コース変更を含めて検討するなどして再発防止に努めたい」と話しています。