台風6号の接近に伴って、大分県内では大雨や暴風に対する備えが各地で進んでいます。交通機関にもすでに影響が出始めています。
佐伯市中心部にあるビジネスホテル。56ある客室は8日夜から10日にかけて宿泊の予約でいっぱいだといいます。
(佐伯セントラルホテル・芦刈邦彦支配人)「ここ最近、電話が朝から鳴りっぱなしです。食べ物はどうすればよいか尋ねられるので、台風からの避難だと認識している」
予約のおよそ7割は佐伯市内から、特に米水津や蒲江など沿岸部に住んでいる人が多いということです。最近は避難先として地域の避難所ではなく、ホテルを選ぶケースが増えているようです。
(佐伯セントラルホテル・芦刈邦彦支配人)「ここ数年はホテルで自分だけの安心した空間で過ごしたいと思う客が増えているように思う。大きな被害がなく、台風が通り過ぎてくれたら」
一方、7月の記録的な大雨で土砂崩れに見舞われた日田市池ノ鶴地区。国の重要文化的景観に選定されている棚田をはじめ、集落にはいまだ災害の爪あとが残っています。
(地元の人は)「雨がたくさん降れば土砂災害が起きるから心配」「線状降水帯など雨の降り方が違うから、何事もなければいいが」
(渡辺キャスター)「大分市内のスーパーでは需要の増加に備えて、菓子パンや総菜パンなどずらりとパンが並んでいます」
大分市のフレイン下郡店では先週末から客足が増加。1日に1度のパンの入荷は2度に増やしたほか、需要が増える水やカップ麺などは通常より2倍近い量を仕入れています。
(来店客)「ちょっと多めに買ってます。長持ちするもの、保存食みたいな」「飲み物と火を使わなくても食べられるもの」「雨がひどくなるとわかっっていたら先にご飯を炊いておいて後からおにぎりでも何でもできるようにしておく」
交通機関にも影響が出始めています。JRは豊肥本線が大雨による倒木の影響で、豊後竹田駅から熊本県の宮地駅間で一時運転を見合わせましたが、現在は解消しています。
(堤記者)「JR大分駅です。減便や運休などが発生していて、不安そうに掲示板を見つめる利用客の姿がみられます」
JRは夕方以降、一部区間で計画運休や減便を始めています。日豊本線の特急ソニックは9日の午後3時から減便し午後8時から運転を見合わせます。
(JR利用者)「元々は鹿児島の自宅に帰る予定だった。仕方がないこればかりは」「あした出発する予定だったが、台風が来ているから早めにと思ってこの時間に駅に来た」
また、海の便は各社が9日にかけて欠航を決めています。大分空港発着の空の便は9日の午前中から一部の便ですでに欠航となっています。