大分県由布市で男性作業員2人が流され1人が遺体で発見された事故について、県は「当時の退避行動が適切だったか詳細な調査が必要」との考えを明らかにしました。
(堤遼志郎記者)「男性が川に流されたと通報があってから40時間以上がたちます。きょうも県警などによる捜索が始まります」
由布市湯布院町湯平の花合野川で25日、県発注の砂防ダムの工事をしていた男性作業員2人が増水した川に流され、現場監督を務めていた大分市寒田北町の秋月誠二さん(69)が遺体で発見されています。
行方不明となっている大分市政所の児玉幸治さん(46)について、警察と消防は27日、およそ150人態勢で捜索を続けていますが、午後6時現在、発見に至っていません。
県によりますと、当時6人の作業員がコンクリートを打つための型枠の設置作業にあたっていました。工事は大雨・洪水警報が発表される前に中断されましたが、警報が出たあとも機材の撤去作業が行われ、2人は急激に水位が上がった川に流されたとみられています。
県は「当時の退避行動が適切だったかどうか詳細な調査が必要」との考えを示しています。
(県砂防課・森崎貴嗣課長)「大雨警報が出る状況になった場合は、速やかに退避しないといけない。安全確認を行いながら撤収を含めた作業が進められていたと考えている。発注者として聞き取りを行っていく必要がある」
県は今後、再発防止策についても検討したいとしています。