大分県日田市では、伝統の日田祇園が4年ぶりに通常規模で開催され、復旧作業の続く被災地を元気づけるように山鉾が練り歩きました。

日田市の夏の風物詩「日田祇園」。今年は4年ぶりに9基すべての山鉾がそろって行われました。曳山行事がユネスコの無形文化遺産ともなっている祭りには県の内外から多くの見物客が押し寄せ、まちは熱気に包まれました。

(見物客)「初めてこちらに来たが勇壮ですごいなぁって迫力がありますね」「元の活気のある祇園祭に戻って良かったと思う」

日暮れとともに山鉾の提灯に灯りがともります。祇園の見せ場「晩山」です。豪華絢爛な山鉾が町を巡行し、人々を魅了します。疫病や風水害を払い安泰を祈念して行われてきた祇園祭。今年はコロナ禍や水害からの復興への願いも込められます。

(見物客)「水害があったばかりだけどこんなことが起きないようにねがうことしかない」「これから早く復興してくれることを祈っています。子どもたちも元気に過ごせるように」

(豆田上町祇園山鉾振興会・石井博基会長)「4年ぶりに開催されたが、みんなが楽しくやることによって被災者にも少し力付けになったらよかった」

およそ300年の伝統を誇る日田祇園。昔と違わぬ祭りの光景は被災地に活気を与え、人々を元気づけます。