大分県内に大雨特別警報が発表されたのは2017年の九州北部豪雨以来、6年ぶりです。梅雨末期の豪雨は各地に大きな爪痕を残しました。

県の北部や西部を中心に線状降水帯が発生し、降り始めからの雨量が県の雨量計で500ミリを超えたところもー。

(伏見カメラマン)「中津市本耶馬渓町です・山国川の水が橋の欄干を超えました」

山国川にかかる国の重要文化財「耶馬渓橋」です。午前7時には川の水が橋を超え、午前9時には、欄干が流されてしまいました。

(住民)「あっという間に水量が上がったらしく悲しいわ。本当に全滅みたいになっているでしょ」

一級河川の山国川のはん濫は流域に大きな爪痕を残しています。

(JNN取材団・家森亮記者)「女性のものとみられる軽乗用車は国道の上で見つかったということですが、車の中に女性の姿はなかったということです」

中津市耶馬渓町では、車に乗っていた50代の女性が川に流されたとみられ、警察と消防が捜索を続けています。

(住民)「大変ですねこんなに被害を受けていて初めて見ました」

(渡辺敬大キャスター)「2012年の豪雨でも山国川が決壊した耶馬渓地区。堤防や河川の改修工事が行われましたが、再び浸水被害に見舞われました。

(住民)「堤防ができたから良いかなと思ったが堤防を越してきたあっという間だった。こんなことないと思っていた」「またかですよ。ここもきれいにして川もきれいにしてもらって。それでまたこれだったら、あとはどうしたらいいかわからない」

一方、同じく特別警報が発表された日田市ではー。

(衛藤カメラマン)「雨は土砂降りのまま続いていて、花月川の水位がみるみるあがあっていきます」

(住民)「やっぱり怖いですね。川のそばに住んでいると」「恐ろしいね」

日田市では花月川がはん濫し、各地で浸水被害が確認されています。

(衛藤カメラマン)「日田市清水町です。道路が冠水して車が水しぶきをあげながら走っています」

市内を流れる鶴河内川も増水し、流域に被害をもたらしました。

(高橋宏明記者)「日田市の集落では大雨の影響で護岸がえぐられ、家屋が崩壊しています」

2017年の豪雨でも被災した日田市の鶴河内町では再び護岸がえぐられ、住宅が今にも流されそうな状態にー。

(近隣住民)「工事したところがまた壊れてしまっている。目の当たりにすると恐ろしい」

特別警報が出ていない地域でも被害がみられました。

(堤遼志郎記者)「宇佐市内に来ています。雨の影響で田んぼと川の境が分からなくなっています」

一方、今回の豪雨の影響で日田市小野地区ではおよそ200世帯、350人が孤立状態になっているとみられ、県が状況の把握を急いでいます。