J2・3位の大分トリニータは7月5日、ホームで首位・FC町田ゼルビアを迎えるも0ー3と大敗しました。普段より一列下のボランチで出場し、対町田戦術のタクトを振った野村直輝は試合後の会見で悔しさをにじませました。
野村直輝
「チームとして、攻撃しながらも相手の2トップの強力な選手のカウンターを受けないようなボールの持ち方をして、自分たちがボールを持つ時間を増やすことで相手を押し込むっていうことを今日ボランチだったので、常に考えながらやっていったんですけどなかなか思ったようには崩せない、崩し切るところというか、ゴールを脅かすようなシーンまではいけなかった」
「これからこういった上位対決や大事な試合でやっぱり得点が必要。そこからどう崩していくかっていうところは、また一つ、新たな自分たちの課題ではあるかなと思います」
普段はトップ下としてJ2リーグトップのスルーパス数を誇るゲームキャプテンは戦術に手ごたえを感じつつ、もどかしさを感じたと言います。
――3失点した守備については?
「町田が結構スペースを使いたいっていう分析があったので、いつもよりはちょっとラインを低めに設定して、あえてボールを高い位置から取りに行かずに、相手が放り込んでくるのを待つっていうところを意識してやりました」
大分が引いて守ることで、町田はカウンターにおびえることなく戦えてしまいました。そしてミスも絡んだ3失点について振り返ると、野村は町田の強さを噛みしめるように語りました。
「勝負際のところというか…コツを分かっていた。勝負強い、全員がそれを分かっているというのをピッチで肌で感じました」
――町田の選手全員が持っている勝負強さ、どういう所に感じましたか?
「セットプレーやゴール前の守備の粘り強さ。肌感ですけど、やはり上位にいるチームの執念を感じましたし、だからこの順位にいるんだなと。内容がどうとかっていうよりかはやっぱりゴール前のところの勝負強さ。しっかりと洗練されている感じを受けた。僕らも見習わないといけないところかなとも思いますし、自分たちの良さにプラスアルファでそういった厳しさをまた改めてやっていかないといけないと感じました」
――日曜はJ2得点トップの清水をホームに迎えます。
「皆さんが知っているような選手たちがたくさんいるチームなので、もちろん能力があるのは分かっています。でも、シーズンが始まって積み上げてきたものがどれだけ清水に対してやれるかっていうところをチャレンジしたい。自分たちのサッカーを、自分のプレーをするように。自信を持ってやるということをみんなに伝えて、堂々と戦えたらと思います」
トリニータは勝ち点を得られなかったものの順位は変わらず3位。次節もホームゲーム。7位ながら勝ち点差4と油断はできません。昨年J1から降格したもののカタールW杯日本代表GK・権田修一をはじめ攻撃陣にも豊富なタレントがそろう清水エスパルスを迎えます。