梅雨前線の影響で大雨に見舞われている30日の県内。九州北部地方は1日午前にかけて線状降水帯が発生するおそれがあり、土砂災害などに厳重な警戒が必要です。
(大分地方気象台・濵邊和人予報官)「今後も雨はさらに強まります。なので明るいうちの避難が必要になってきます」
大分地方気象台は1日、午前にかけて九州北部地方に線状降水帯が発生するおそれがあるとして緊急の呼びかけを行いました。
(渡辺敬大キャスター)「雨が大粒になって打ちつけてきました。奥の方を見ると雨のせいでかすんでいるように見えます」
県内は大気の状態が非常に不安定となっていて、1日未明から朝にかけて局地的に猛烈な雨が降る見込みです。
現在、中津市、日田市、由布市、九重町に土砂災害警戒情報が発表されているほか、中津市、日田市、由布市の10万7000人余りに避難指示が出されています。
(汐月智男カメラマン)「水路の水があふれだし、道路が冠水しています」
由布市湯布院町を流れる宮川では「氾濫危険水位」を超え、住民からは不安の声がきかれました。
(住民)「あっという間にここまで水があがって何もできない状態。もうこれ以上あがってくると家の方まであがってくる」
また、日田市大鶴の避難所には30人以上が身を寄せていました。
(避難している住民)「心配でね。早く家を出てきた」「激しく降ったら山が壊れてくるのではないかと思って。心配ですね」
30日、観測された1時間降水量は中津市で49ミリなど、県内3地点で6月の観測史上最大を記録。1日予想される1時間雨量は北部と西部で80ミリ、中部で50ミリ、南部で30ミリ。1日午後6時までの24時間雨量は北部と西部で250ミリ、中部で150ミリ、南部で120ミリと予想されています。
気象台は土砂災害や低い土地の浸水などに厳重に警戒するよう呼びかけています。
(渡辺敬大キャスター)「大分市内の高校では大雨を考慮して授業を午前中で切り上げましたが、雨がすでに降り始めて足止めされています」
県教委によりますと、県内の小中学校と高校などでは28校が臨時休校に60校が下校時間を繰り上げました。
交通機関への影響です。JRは久大本線の日田ー庄内間などで運転を見合わせています。高速バスは福岡と長崎便が終日運休です。高速道路は東九州道の大分インターから速見インター、大分道の玖珠インターから日出ジャンクションの間が通行止めとなっています。